むし歯の進行と症状について
皆さんこんにちは。
安曇野市の有明歯科です。
むし歯の原因は、一般的に「むし歯菌」と呼ばれる「ミュータンス菌」です。
ミュータンス菌は食べかすなどからエサとなる糖分を取り込み、プラーク(歯垢)を作ります。
プラーク内でさらに増殖して酸を発生させ、その酸によって歯を溶かしていくことで、歯はむし歯になります。
歯は「エナメル質」で覆われ、内側には「象牙質」、さらにその奥に神経や血管から成る「歯髄(しずい)」があります。
むし歯の進行度は、歯がどれだけ溶けているかで判断されます。
奥歯の溝に、白い斑点ができたのを見たことはありませんか?
これは専門用語で「ホワイトスポット」と言われる状態で、初期のむし歯に分類されるものです。
ホワイトスポットは、歯の表面のエナメル質が酸性になることで、エナメル質のカルシウム成分が少なくなる「脱灰」と呼ばれる現象が進んだ状態で「C0」と呼ばれ、ブラッシングやフッ素塗布だけで治療することが可能です。
「ホワイトスポット」の状態からむし歯が進行すると、その部分が黒ずんできます。
これは、歯の表面のエナメル質がさらに溶かされてしまった状態です。
まだ「しみる」「痛む」などの自覚症状がない場合も多いです。
「C1」と呼ばれるのはこうなったときで、早い方はこの状態で「むし歯になった」と思われるようです。
飲食をしたとき、冷たいものや甘いものがしみることがあります。
これは、エナメル質の内側の象牙質にまでむし歯が進行している状態です。
「C2」と呼ばれ、生活に支障をきたしてくるので、歯科医院を受診する方も増えてきます。
C1の時と同じようにむし歯の部分を削って詰め物をしますが、「インレー」と呼ばれる詰め物を使うため、型取りが必要になります。
象牙質の内側の神経までむし歯が達してしまっているせいで、何もしなくてもズキズキと痛みます。
「C3」と呼ばれる状態で、かなりむし歯が進行してしまっているので、「根管治療」なども必要になってきます。
根管治療をした後は、「クラウン」と呼ばれる被せ物をしてフタをします。
歯根までむし歯が達して神経が死んでしまっているため、痛みを感じなくなります。
この状態をさらに放置すると、歯根に膿がたまって強烈な痛みを感じるようになります。
「C4」と呼ばれる状態で、症状がひどい場合は抜歯を行います。
むし歯はこのように、徐々に進行していきます。
早めに発見できれば簡単な治療で済みますが、歯の内部までむし歯が進行してしまうと、時間も費用もかかる治療が必要となってしまいます。
そのためにも、異常がなくても定期検診で初期むし歯を発見できるようにしましょう。